◆ご挨拶
3Dモデラーを卒業します。
そして、アメリカから無事に帰国しました!
目標を達成してしまい今後のキャリアプランが見えなかったり、無理が祟って本格的に体調を崩したりと、路頭に迷った状態で自分の今後を考えるための渡米でしたが、色々なスペシャリストに出会い自分の今後を決めることができました。
現地でお世話になった皆様、ありがとうございました。
機械学習や自動化、効率運用、最先端の3Dスキャンと運用技術など技術面で今後自分の戦うべきフィールドが分かったことが一つ
もう一つは労働環境面で優れ、研究職やArtistの社会的地位が高いLAの環境と日本での自分の環境を比較し、自分のワークスタイルを見つめ直そうと考えました。
今まではフリーランスのCGArtistとして、下請けのモデリング業務をしてきたわけですが、今後は下請けのモデリング業務は全てきっぱり辞めようと決断しました。
脱下請け、そういう意味での卒業です。
今後は新しい環境でR&Dや、ノウハウの蓄積、研究、新しい技術のリサーチや開発などを行っていくつもりです。
それは、いままで行ってきた業務の中でも、執筆や技術コンサルティングの仕事をさらに発展させた所に存在しているポジションです。
CGArtistであることに変わりはありませんが、今後は自主制作と、技術面を分け、個人制作では個人IPを作りつつ、業務面では技術職としての色を強く出し活動していくことになります。
Twitterでの報告でも多くの反響をいただき、大勢の方に応援していただきました。ご期待に添えるように新しい分野を開拓していきますので、今後とも宜しくお願い致します。
◆アメリカ滞在の経緯
しばらくアメリカのLAにホームステイしていたのですが、日本に無事帰ってまいりました。
誘っていただいたのは、僕のコラボレイターのサイエンティストで、Chaltech、そしてNASAに所属するドクター。通称『Yoshi=San』。彼にお招きいただいたのは、燃え尽き症候群から丁度自分の進路について悩んでいた時期でした。
長年日の目を浴びずに地道に積み上げたPBR、ゲームエンジン、モデリング、3Dプリンターなどの取り組みを一通りCGWORLD様に取り上げていただき、AsteriskLabの信頼する仲間と共に作品を作り、執筆し、今までの努力が報われたと感じ脱力してしまったのです。
徹夜して、飯も食わず、高い機材に所持金を全て投入し、プライベートを犠牲に必死に頑張っていた理由は「社会のレールを踏み外した自分でもやってやるぞ」という反骨心からだったのですが、今まで蓄積した技術体系をCGWORLDで掲載し、幾つかのモデルの受賞でもう十分、今までの努力が報われたと感じてしまいました。
ほとんどの研究が自分の中で完結し、今後どの分野を掘り下げるべきか、そして自分の働き方や将来について深く考えるようになりました。
そんな時期に「しばらくアメリカに来ない?」とお誘いを受け、自分を見つめ直す良い機会だと考えLAに向かいました。
実は何年も前に、失恋や仕事もうまく行かずにアメリカ横断なんかをしたことがありまして、結果、帰国後全てが良い方向に好転したことがあります。
自分のワークフローが固まり、ベイクやPBRの型がハマりだしたのがこの頃で、作った作品が連続して次々と実績に繋がりました。
◆やはり山に行く
僕にとってアメリカは、人生に迷ったら行くべき試練の大地みたいなところがあります。そして案の定、Yoshi-SanのいるCaltechを脱走し、馴染みのバイク屋さんからバイクを借り、大陸に走り出しました。
BanzaiTourのOzawaさん、破格の値段でバイクを貸してくださり、本当にありがとうございました。
といっても、滞在中の本の数日間ですが。以前攻略できなかった国立自然公園をいくつか攻略しただけです。エンゼルスナショナルフォレスト、セコイア、ヨセミテ、レッドロックキャニオン、アンテロープ・キャニオン、ザイオン、ウーバーダムなど。
途中、携帯の画面が熱と振動で死んで、オフラインになりハードモードでした。
しかもヨセミテ国立公園では大規模な森林火災。
地球最後の日のような情景の中、ロッキー山脈を超え、後半は雷雨…寒くて凍え死にそうでした。デスバレー付近では、40度以上の熱風の中時速140キロで巡航し(アメリカはマイル基準なので、みんな日本の1.6倍くらい早く走っています)エンゼルスナショナルフォレストでは車が横転する事故に遭遇。
しんどい先に絶景に出会うから感動するんですな。これがバスツアーだったら何も感動しないと思うのです。
感動の電池が切れると、クリエイターは何も作る気が起きなくなるのです。数年分の感動を補充してまいりました。大規模な森林火災に巻き込まれたり、雷雨に見舞われたり、そしてデスバレー付近の猛暑、携帯が壊れてしばらくネット無しで旅をしたりね。やはりアメリカは試される大地でした。
LAを拠点に旅をしたければ、TorranceのBANZAI TOURにアクセスしてみたください。
◆アメリカで出会ったCG分野のすごい日本人達
出会った順にですが、
建築分野の某国際専門誌で企画や執筆をするHukubeさん
職場やご家庭にまでお招き下さったDreamWorksのハジさん
突然の訪問にも快く歓迎してくれたBlizzardのよーへいさん
ハンバーガーをごちそうしてくれたLAでフリーランスとして活躍するMelonさん、
USC、PinscreenのSaitoさん。
USC、PinscreenのNaganoさん
NASAのJPLで活躍する活きた伝説のCGプログラマーSuzukiさん
USCに留学初日で入れ違いで出会ったYamaguchiさん
本当にそれぞれがすごい人達で、CG分野以外にも個性の強い
才能の塊と大勢出会いました。
なんだ、日本人ぜんぜん活躍してるじゃない。と、少し安心する反面、自分もいずれDGCやSIGGRAPHに出て世界のフィールドで活躍するぞ!という目標を思い出しました。
DGCやSIGGRAPHは当面の目標の一つです。
最近では、体感としてどこに行っても韓国人と中国人ばかりで、日本人に出会うことが少ないので、日本人お金ない、海外に行かない、みたいな感じに思っていました。
同じアジア人として、負けてばかりはいられない、中国にも韓国にもCGArtistの友達がいますが、元々の貧しい体験がある分本当に意欲がすごくレベル高い人が多いんです。
日本人として、海外に目を向けて頑張りたいと思いました(小並感)。
◆日本とは全く異なるアメリカのCG業界
①CGのキャリアが、学歴として成立するアメリカ
僕はなぜか、科学者や学者がなかよくしてくれるので、珍しいアカデミック分野に明るいCGArtistだと自負しています。
前回はMIT、今回はCaltech、そして一番衝撃的だった出会いは、USC、Pinscreenに所属するSaitoShuさん。
なんと同い年で誕生日も1ヶ月違い。
そして日本では見たことがないCG分野でのドクター。
プロの研究者で、何かと話題のPinscreenのメンバーで、なんと、CG業界なら誰もが知っているあんな会社の技術コンサルまで務める大物・・・
僕はある時期から自分のことをコンサルだと名乗ってきました。
企業に出向して業務を教えることもありますし、
実際かなり大きなコンサルファームで、CGの技術を頼っていただいていたこともあります。
そして、そんなことができるのは、僕がCG分野の廃人だったからです。
質問されて、わからないことが絶対にない状態。少なくともモデリングに関しては。
そのくらいの努力の裏付けがないと、技術面でのコンサルタントは名乗れません。
そして、僕の年代で、僕以外でCG分野の技術コンサルなんてやってる人をはじめてみました。
しかも彼は学歴があり、順当に大学院を出て、マスター、ドクター、ポスドクとなり、まっとうな道で成功していく人間です。
一方で僕は闇医者みたいなもんです。自分も頑張ろうと素直に思える出会いでした。
彼には強力な仲間がいて、彼らもまた、魅力的な人物で素晴らしいキャリアを積んでいました。
分野も無関係ではないので、いつか縁があれば、一緒になにかプロジェクトをご一緒したいところです。
僕も大学院に行きたいと思ったことはありますが、日本ではアーティストの評価基準に大卒以上の学歴は関係ないですし、そもそもCGArtの分野で博士や教授になれるなんてことはないです。
一番近いのが落合陽一氏でしょうか。彼が最初の一人だと思います。
でも彼は、いわゆるこのブログを読んでいるような層のCGArtistではないですよね。
CGというジャンルが、社会的にも学術的にも認められ、陽の当たるキャリアを歩んでいける。CGを勉強して研究することでどんどん出世できる。
こういう世の中の違いがあるので、CGの研究のプロが沢山存在していて、研究が進む。アメリカがCG分野でも最先端な理由がよく理解できました。
②全く違う労働環境
そして、一番衝撃を受けたのは、DreamWorksです。
まさかとは思いましたが、一般的に開放しているエリアだけではなく、
オフィスの中まで連れて行ってもらいまして、実際のお仕事や、開発なんかも包み隠さず彼らのリアルな仕事を知ることができました。
何と言ってもその環境の良さが衝撃的で、正直、立ち直れないほどショックを受けました。
まず食堂が健康的で美味い食べ物は全て無料。
そして、完全個室が与えられるスーパーバイザーや、一般のクリエイターも広い個人ブースが与えられ、映画のセットのようなオシャレな内装を各々が作り、まるで映画のセットのような空間で創造性を研ぎずませ、伸び伸びと仕事をしている。
そして、本棚の億に隠された秘密の扉と、隠し部屋。
冷房がないのが玉に瑕ですが、酒とオシャレなカリブの海賊のような雰囲気の酒飲み場。なんとオバマ大統領もそこを訪れたそうです。
広大な敷地に、職場全体がカフェテラスのようで、噴水や池に鯉、日本庭園とカフェテラスを融合させたような空間に、ゆっくりとながれる時間。
労働時間も厳しくはなく、子育ても両立できる。
あまりにも素晴らしい労働環境なので、通称老人ホームと呼ばれているとかいないとか。CG業界の重鎮が最後に行き着く楽園でもあり、墓場でもあると聞かされました。
実際に働くと良い話ばかりというわけでもないとは思いますが、
少なくとも労働環境に関しては、噂に聞くAppleやAmazonくらい良いのではないかと思いました。
Artistが創造性を最大限に発揮できるストレスのない環境、美しい自然や創造的なアートに囲まれた、より良いものを作るために洗練された空間。
僕はなぜ東京の狭いデスクで一日10時間以上働き、体を縮めて偏頭痛に悩まされ、人混みで肺炎になり、体調を崩していたのだろうと、本気で落ち込みました。
はじさんが雇用形態や契約の話、将来のお話など、決して良いことばかりでもないと、ネガティブな要素もあることを語ってくれた反面、
Blizzardのよーへいさんは、今の自分の環境を最高だと誇りを持って楽しそうにプライベートも仕事も充実させている様子だったのが印象的でした。
③総じて感じたこと
強く感じたことは、アメリカのCG会社はとてもArtistを大切にしているということです。Artistは、人に誇れる仕事、社会的な地位も信用もあるし、リスペクトもある。それが僕が見たCGの本場、アメリカでした。
自分が納得できる素晴らしいと思える環境を探して働く利権が僕らにはあり、そうすることで生産性を上げて社会にも貢献できるのだと思っています。
そういった環境だからこそ、良いものが生まれるのだということを肌身をもって感じました。
そしてCaltechの図書館で深呼吸をして考えました。
気づけばアラサー。青春のすべてがCGに消えました。
例えば、恋人や子供など大切な人ができたとき、そして家族や周囲を幸せにするためには、先ずは自分自身が余裕を持てる身分になって、自分が幸せにならないと誰かに迷惑をかけるだけですよね。
そして、最近僕に突き刺さった言葉は、
「ますくさんが贅沢できなかったら、この業界で誰が贅沢できるんですか?」
というお言葉。
おっしゃる通りなんです。
自分で言うのも何ですが、無所属のモデラーとしては、花形のキャラクターをやらせてもらうことが多かったり、個人制作でも、いくつかの実績をいただいたり、単価もまぁ低くはない額を設定していても、仕事は常に途絶えません。
僕は間違いなく、実績だけで言えば成功を収めている部類です。
そんな、ある程度成功しているはずの人間が、飯も食えないと騒ぎ、慢性的な肺炎で声も出せない、肩こり腰痛偏頭痛で生き地獄。
誰がモデラーなんて目指すんですか?って話です。
情報を発信したり、教育に携わる人間が不幸っぽい感じじゃあ、だれもその業界に希望を持てないですよね。
自分はもう、若者じゃないんだ。と、はじめて気が付きました。
いつまでも蝋燭さんをはじめとする業界の諸先輩方に、毎度毎度寿司をおごってもらっているわけにもいかないなと。
寿司を人に余裕でおごれる人間にならないと、誰も幸せになんてできないです。
そして、責任を持たないといけない年齢、立場になってきているので、ある程度人並みの暮らしを手に入れることも、義務だと思うようになりました。
◆そして引退を決意
ある年齢までは、安定よりも挑戦を取り、常に自分の限界に、新しいことに、成長できることに挑もう考えていました。
フリーランスとは、自分にとっての挑戦で、他力本願を捨て、自分の力で生きていくサバイバルであり修行でした。この戦いをやめる時が、自分の引退。
しかし、自分が若くないことを悟りました。
僕の恩師の紹介で、数か月前にある方からお誘いを受けていました。正直な所、その話は今までなら受けていなかったような気がします。ですが、アメリカ滞在で決めた専門分野が近かったこと、講師や執筆、個人活動を続けても問題ないことを条件に、そのお話をお受けすることを決めました。
アメリカ滞在を通して見聞を広め、自分を見つめ直し、次のタームで自分が定めた課題は、
①LightStageなどの最先端3Dスキャナーの実運的用法の研究
②Houdini習得(プロシージャル、モジュール思想の運用研究)
③Phython習得(自動化の強化)
と言った感じです。
今まで避けてきた分野ですが、今後もアドバンテージを得るために必要な分野です。
①は突き詰めますが、②、③は個人制作や、人にお願いできる程度のレベルで全然良いのですが。
◆今後一緒に組めるテクニカルアーティストを探しています。
HoudiniやPhysXが使える、リアルタイム系のFX系のテクニカルアーティスト、
もしくはRiggingやプロシージャルに強いRigger、テクニカルアーティスト、
このあたりの分野で頼れる仲間がほぼいない現状です。
良い環境で悪くない条件が提示できると思います。
世界最先端のフィールドに僕は常に参加していたいです。
アメリカで出会ったハイレベルなArtistや研究者と同じ目線でお話をしたいです。
そのためには、世界基準で見ても戦える強い人を引き抜くしかないです。
少し関わってもらうだけでも、がっつり関わるのでも構いませんので、もし心当たりのある方がいらっしゃいましたらTwitterなどでコンタクトしてくださると嬉しいです。
技術があるのに自分の待遇に不満や苦痛を感じている方がいらっしゃれば、是非にと思います。
AsteriskLab(サークル)の方もありますので、商業的に関われない方でも、興味持ってくれた方は是非お声がけ下さい。
さて、ここらへんで、アメリカ滞在の話と新しい業務の話は終わります。
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◆告知
最後に、ここで告知をさせていただきます。
Alchemyさんでお盆明けの毎週土曜日で、恒例の夏季ZBrush講座を開催いたします。
日程は8/18(土)、25(土)、9/1(土)、8(土) 13:00 ~17:00で
内容はこんな感じです。
1日目 基本機能と素体作成
2日目 ハードサーフェスと衣装、アイテム作成
3日目 3Dペイントとフェイシャルモーフ
4日目 仕上げ、応用知識編(3Dプリント、ゲーム、WebGL、映像など、各用途に向けたモデルの作り分けなど)
なんだよ、結局宣伝かよ!と思ったあなた。自分は収益のことを考えて講師をしていません。この活動では、学校や設備の維持、活動を維持していける報酬、メシ代、飲み代が得られれば十分だと考えています。
僕の目的は、デジタルアートを職能として広め、アートで食っていける人を増やすことです。それがまず第一。
個人的な信条で、若い人には負担をかけずに学んで欲しいので、未成年者が安く受講できるように設定してもらっています。
結果として外部の方は受けにくい価格になってしまいましたが、来ていただければ何年もZBrushに行き詰まっていたような方は必ず解決できると思うので、やはり高く感じる人、安く感じる人、それぞれだと思います。
というわけで、あまり商売っ気のある話でもないので、構えずに聞いてくれるとありがたいです。
◆概要
CGモデラー卒業を決めたこともあり、もはや隠す技術は何もありません。
出し惜しみ無しで持てる技術のすべてを明かします。
デジタル原型からゲームエンジンに最適化したローポリモデルまで、ZBrushを中心としたワークフローを全て伝授します。
①初心者~中級者まで、ZBrushの習得でつまずいている方も、
②基本操作はできても、何をどう作れば実際にゲームや原型で使えるデータになるのかわからない方、
③ZBrushはけっこう使っているけど、限界を感じている方など。
④企業研修として(どうせ税金でとられるんで、会社の経費で是非遊びに来て下さい)
どうすれば目的に適したデータを作れるのか、最適な答えを全てお答えします。(ZBrushでできないこともあるため、その場合は最適なツールを紹介できます)
◆開催場所
今回はワンフェスじゃなく、Alchemyさんからオンライン配信もしつつの講座になります。教室に来ていただいたほうがより柔軟にサポートできますが、オンラインでも受講できます。
◆前回の講座の反響
そういえば、事後報告になりますが、
前回の記事で告知したUnityゲームグラフィックス講座も大成功に終わりました。
今回Unityで扱ったのはCGWORLDのメイキングでも使用した、このプロジェクト。
こちらは同じシリーズの作品なんですが、UE4のビジュアルなので、UE4のゲームグラフィックス講座もいつかはやりたいと思っています。
エンジンこそUnityに限定してしまいましたが、根底にある知識は一緒です。
リアルタイム向けのCGに特化した、今までにあまりなかったタイプの講座が実現できて大満足でした。
講座終了時には受講者の殆どがオジリナルのキャラをオリジナルの世界で動かして、それをアプリケーションとして書き出すところまで到達できて、面白い作品もたくさん上がってきたので、本当に楽しい講座でした。
嬉しいお声をたくさん頂いたので、少しですが掲載させていただきます。
講師をやっていて一番嬉しい瞬間はこういったコメントを貰えた時です。
本当に有意義な時間でした。
◆ZBrush講座の詳細。
私ますくはモデリングを仕事にしてきて、そこそこZBrushが得意です。
属に言う「ワタシハチョットZBrushデキル」みたいなやつです。
業務でも、趣味でも、建築から背景からキャラクターまで、様々なツールを扱いますが、ほぼ全て、ZBrushを中心に作成しています。
私が一番得意で、一番信用しているのはZBrushです。
ZBrushを触る人は、だいたい女の子や美少年、筋肉おっさん、ゾンビやドラゴンなどのクリーチャー、武器やロボットを好みます。
私も多分に漏れず、キャラクターやクリーチャーや武器が大好きなので、今回の講座でも、キャラクターやクリーチャー、装備や武器などを皆様に自由に作っていただきたいと思います。
私は実は、デジタル原型の出身で、その後はずっとリアルタイム、ゲーム分野のCGに注力してきました。
私の最も気に入っているフィギュアのプロジェクトは、僕の師匠でもあるICREAの浜島さんのフィギュアを完全にデジタルデータ化したプロジェクトです。
3DCoatも使用していますが、
もちろん、このフィギュアもモデリングは全てZBrushです。
ZBrushは直感的に、非常に短時間でものすごいクオリティのモデルが作れるソフトです。まずはフィギュアの様なディティールの細かいデータを作り、
ウェブブラウザでもサクサク動くような、軽量なローポリゴンモデルに落とし込みます。作品の一部はブログの右の小窓から、WebGLでグリグリ動かして見ることができます。
テクスチャの質感設定だけは3DCoatやSubstance、Mariを使う必要がありますが、
テクスチャの着彩でZBrushは本領を発揮します。
先程のドラゴンも、この女の子も、ZBrushだけで着彩したものです。
今回の講座では、モデリングだけではなく、ペイントテクニックについても深く掘り下げます。
モデリングのほぼ全ての工程はZBrushで行うことができますが、
外部ツールの方が便利なことも多いです。
実際の仕事では、様々なソフトを使い分けるのですが、そういった、外部ツールとの連携方もにも講座内で言及いたします。
こういった連携やワークフローは隠されることが多く、どの本にもほとんど掲載されていない部分です。
◆この講座を受けると
多少のセンスと才能さえあれば、この講座を受けて、数カ月も独学すれば、CGモデラーとして最前線で活躍できることを保証します。
結局は個人の頑張り次第なので、ただ講義を聞くだけで活躍できるようになるとは言えませんが、講義を受けただけでも、知識面で3Dモデラーとしてどこかに就職できるレベルまでは確実に持ち上げます。
誰しもが、田島さんや森田さんみたいな神がかりな腕をもっているわけではなく、
技術や知識だけで十分プロになれる道もやり方も、実は沢山あります。
そういった、美術的なセンスや能力とは別のベクトルで、勉強しただけ自分に確実に帰ってくる知識を、皆様に持ち帰っていただきたいと思います。
◆企業の方へ
前回に引き続き、企業研修を兼ねて会社の経費でご参加いただくのも大歓迎でございます。
前回のUnity講座や、今までのZBrush講座も、実は、個人の受講者様と同じくらいプロの方、企業の方も受講してくださっていまして、現場や実践で役に立つテクニックを扱うことが増えてまいりました。
元々Alchemy自体が社会人スクールのような側面もございまして、通常企業に呼ばれてトレーニングをする場合なかなか高額なお金をいただくことになるので、Alchemyは企業にとってもローコストで社員研修のできる良いスクールだと思います。
もう一度リンクを張っておきます。
◆最後に
かなり長い文章になってしまいましたが、ここ最近の報告と、今後の展望、
あとはZBrush講座もやるので、是非参加して下さい!というお話でした。
モデラーは辞めてもモデリングは辞めません!これからは自分の作品を思う存分作ります。
それではまた次回、お会いしましょう!