CG入門編
当技術ブログを初めるにあたり、これからCGを始めようと思っている方やCGの全貌を掴みきれていない方に向けてこのまとめ記事を書こうと思います。
CG(コンピューター・グラフィックス)とは?
コンピュータを用いて描画したグラフィックのことで、コンピュータを用いて作成されたビジュアルは全てCGと呼べるわけですので、一概にCGと言っても非常に多岐にわたります。しかし、その製作方法は単純に2D処理、3D処理に分けらると考えられます。
CGイラスト・画像処理編(2DCG)
・CGイラストに関して
写真を加工したり、ペンタブレットでCGイラストを描いたり、映像をレイヤー合成したりするのは2D的な処理ですね。
CGイラストには主にClipStudio、Paint Tool SAI、Photoshop、等が業界標準ツールとして多く使われています。
業界標準の拡張子はPhotoshopのPSD形式でやりとりされることが多く、印刷所の入稿にも多く対応しています。
ソーシャルゲーム業界のカードイラストではSaiが6割、Photoshopが4割とも言われておりますが、多くの絵師は両方使えます。ペン入れはSAIで塗りから仕上げ作業をPhotoshopで行う絵師が非常に多いですが、最近では安価で両方の性能を備えたClipStudioPaintを用いる会社や個人が増えている気がします。
・SAIに関して
SAIは手ぶれ補正が優秀で、きれいな線で描画できることが特徴です。必要十分な機能を満たしていて余分な機能が付いていないので非常に容易に習得できます。入門用のソフトとしてとてもオススメです。
・Photoshopに関して
Photoshopは元々写真を加工するソフトなのでSAIほどペイントに特化しているわけではありませんが、マスク処理、レイヤー効果、フィルター処理、レタッチ等に向いています。多彩なカスタムブラシが出回っているので塗る作業にも向いています。
CGイラスト以外に、写真加工、3DCGのテクスチャ制作でも用いるのでよりプロフェッショナル向けのソフトと言えます。
・ClipStudioPaintに関して
SAIとPhotoshopの良い所取りのソフトで非常に安価です。3Dや映像をやるつもりがなく、イラストや漫画を描きたいだけであればClipStuidioを購入しておけば問題なく完結することができると思います。
・その他のCG イラストソフトに関して
今回紹介したのは上記の3つのソフトですが、これら以外にも様々な特徴を備えた素晴らしいペイントソフトは沢山存在しています。今までに様々な面白いペイントソフトを使ってきたので、今後もこのブログで取り上げていきたいと思います。
・画像処理に関して
広い意味ではイラストも画像処理に入りますが、今回はCGイラスト以外でペンタブレットを使うような仕事について言及しようと思います。
主に画像処理と言えば写真を加工して女優さんのシミやシワを消したり、照明のせいで緑がかってしまった人肌を調整したりといった色味や合成をして画像を修正することを指します。
また、Webやアプリケーションのアイコンやインターフェイスをデザインし素材を作ることも画像処理の分野に含まれます。
いずれも自分で絵を描いていれば特に問題なく習得できる分野だと思います。
デザイン業界ではよく、デッサン力が重要だと言われますが、僕個人としてはCGイラストを描いていればその他の画像処理はこなせるようになると考えています。
・Illustratorに関して
Photoshopはビットマップというピクセル単位での画像処理を行いますが、Illustratorではベクターという関数による曲線を元に図形を作成します。
Photoshopの様に上からレイヤーを重ねていけばなんでもできるという訳ではありませんが、ピクセルとは違い解像度に依存しないので巨大な印刷物等に向いています。
・Indesignに関して
Indesignは雑誌編集等に特化したレイアウト用のソフトです。PhotoshopやIllustratorで作成したファイルをそのままリンクとして配置することができるので、軽快にレイアウト作業ができます。
CGイラスト・画像処理編の最後に
本格的に映像や3DCGを始めるには、前提として2DのCG 処理がある程度できている必要があります。デジタル上で様々なオリジナルコンテンツを作りたいと思っている方はまずは2DCGイラストから初めることをオススメ致します。